2026/09/30 15:17

今日はハロウィンです。

子猫たちは、どこからか
ハロウィンの噂を聞きつけました。

「なんか、お菓子もらえるらしいで。」
「お菓子ってなに?」
「知らんけど。」

「なんか、入れるもん持っていくらしいで。」
「なんか、頭にかぶっていくらしいで。」

「行ってみよか。」

家の近くに、
なんでも揃う不思議なお店があります。

「オケラッチさん、ハロウィン行くねん。」
「なんか、かぶるもんない?」

「ちょっと待ってて。」

しばらくすると、オケラッチさんが戻ってきました。

「こんなんどう?」

オケラッチさんが持ってきたのは、

穴のあいたお鍋。
破れたシャワーキャップ。
聞こえないヘッドホン。
片方だけの靴下。
何を入れるかわからない、小さな紙袋。

子猫たちは、それぞれ好きなものを選んで、
頭にかぶりました。

「オケラッチさん、入れるもんいるねん。」

「ちょっと待ってて。」

「こんなんどう?」

オケラッチさんが持ってきたのは、
子猫たちには大きすぎる、5つのバケツ。

「ここに、ハロウィンの絵を描いてあげよう。」

オケラッチさんはマジックで、
バケツに変な顔を描いてくれました。

これで準備万端です。

5匹の子猫たちは、
ワクワク、ドキドキ。

ある一軒のお家を訪ねました。




トントン。

「はぁい。」

優しそうな女の人が出てきました。

女の人は少し驚いたような顔をしましたが、
すぐに笑顔になって、
子猫たちのバケツにお菓子を入れてくれました。

「あら、カエルさんもいるのね。」

カエルさんの分のお菓子も、
ひとつ入れてくれました。

子猫たちはお礼を言って、
少し離れたところで話しはじめました。

「思ったんと違う。」
「バケツいっぱいくれるんちゃうかったん?」
「なにこれ?」
「これがお菓子?」
「食べれるん?」
「さぁ。」

「…………。」

「帰ろ。」




子猫たちはどうやら、
何軒ものお家をまわるということを
知らなかったようです。

次の日。

「なんかな、ハロウィンでは、
みんないっぱいもらってんで。」

「……イジワルされたんかな。」

「ちょっと仕返しに行こう。」

子猫たちは、
昨日の女の人のお家へ向かいました。

トントントン。

「はあい。」

女の人が出てみると、
家の前には枯葉の山。




びっくりしていると、
枯葉の中に昨日の子猫たちが。

目が合ったとたん、
子猫たちは一目散に逃げていきました。

「やったな。」
「びっくりしてたな。」
「お菓子いっぱいくれへんからや。」

子猫たちは満足げに、お家へ帰りました。

女の人は考えました。

お菓子をあげたのに、
どうしてイタズラされたんだろう。

でも、どんなに考えてもわかりません。




それもそのはず。

子猫たちは、たくさんのお家をまわることも、
お菓子が食べられるものだということさえ、
知らなかったのですから。


おしまい。



猫がおる

「朝ちょっとしんどいな」 「なんか憂鬱」 「今日めんどくさいな」 でも、 スマホを見たら猫がおる。 本の表紙に猫がおる。 「まあ行くか」 そんな雑貨をお届けできればと思っています。^_^ 〜A little tired.” “A little gloomy.” “Can’t be bothered today.” Then I see a cat. On my wallpaper. On my book cover. “Alright.” Little things like that.〜

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